紫の煙 ページ1
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『すみませんでした』
バッと頭を下げて上司に謝る
クソが。
内心反吐を吐きながら申し訳なさそうにする
死ねばいいのに。
「全く...もう帰れ。もう来なくていいから」
あーあ、やってしまった
クビってことだよな。
ギリギリと下唇を噛みしめる
こんな会社、こっちから辞めてやるっての
踵を返し、どこかへ行った上司を見て最小限のいるものだけを持って
職場から出てていく
『...自由だぁぁぁぁあ！！！！』
スーツを脱いで、脱ぎ捨てて、
ワイシャツ姿になって、
ヒールも脱ぎ捨てて、
会社に持って行ってた鞄も投げ捨てて
人目も気にせず私は走る、走り続ける
ようやっとクビになれた
ようやっとあの会社に行かなくて済む
よかった
お金？そんなのはどうでもいい
私は、貯金がものすごくある
数年前からコツコツと溜めていた貯金が
走って走って、
息を切らすほど走ってマンションの自室に帰り着いた私は
ワイシャツを破る
スカートを破る
ストッキングだって、破る
暴れに暴れたせいで汗をものすごくかいた
だけどそんなことどうだっていい、
嬉しさで、死んでしまいそうだ、
電気もつけずに私は
シャツと半ズボンだけ着て、
煙草とライターを持ってベランダに出る
『明日から自由かぁ...何しよっかなぁ』
煙草を咥えて火をつけながらそんなことをつぶやく
紫の煙が夜空を駆け上がる
肺に煙を沢山入れて、少し吐き出す
ショートピース
??「あの」
突然、横から...
横からというか、隣のベランダから声が聞こえてびっくりする
『...』
??「すみません、火、くれませんか？」
よく聞いてみると、
比較的若い男の人の声で
どうやら、この人も喫煙所には行かないたちの人らしい
仕方ない、へんに周りに言われても困るし
火くらい分けよう
それに、お隣さんなわけだし、
友好的に接しとかなきゃ
『ライターでいいですか？』
??「大丈夫っす。」
『ん』
隣のベランダに届くように
真ん中にある仕切りより奥に手を伸ばす
パッとライターが手から離れてまた戻ってくる
火、つけるの早いね
??「あ、そういや、名前知らないっすね」
『そうだね。...ああ、私、Aです』
??「Aさんっすね。ショッピっす」
『ショッピさんですね。わかりました』
ふぅ、っとお互い煙を吐き出して話す
顔を見えない状態で、会話は成立するのだろうか
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喘息ですっ★(プロフ) - らてゃいぅ。さん» 雰囲気拘って書いてるのでそう言ってもらえて凄く嬉しいです...！体に気をつけて頑張りますね！応援、コメント、ありがとうございます！！ (1月29日 23時) (
レス) id: 2d8eabd04b (このIDを非表示/違反報告)
らてゃいぅ。(プロフ) - お話の雰囲気がめっっっちゃ好きです……！！！陰ながら応援しています、お体に気をつけて頑張ってください！！ (1月29日 22時) (レス) @page2 id: 18a63bb57c (このIDを非表示/違反報告)
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