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撮影の休憩に煙草を吸おうとベランダに出ると
隣のベランダから独り言のような声が聞こえてきた
ちょっと話を聞き出してみようと
ほんまはライター持っとるけど持ってへんふりして話をする実口を作った
いやぁ、我ながらいいアイデアやな
syp「ライター持ってるって事は煙草吸ってるんっすよね」
『まぁ、はい。』
syp「何吸ってるんっすか？」
『ショートピースです』
ショートピース
俺の手にも今、ショートピースが握られてる
え、運命ってやつ？
...なんてな、
syp「俺もショートピースっすよ」
『えっ、そうなんですか』
syp「ちなみに箱っすか？」
『いや、缶です』
syp「え、まじっすか。缶って美味しいんですか？ってか、いつも缶なんっすか？」
『いつも缶じゃないです。外に出るときは箱。家にいる時は缶って分けてるんです。缶の方が美味しいですよ。よかったら今度吸ってみます？』
まぁ、今でもいいですけどね。なんて付け加えられた
横から少し笑い声が含まれた声が聞こえて
つい、俺は声を上げた
syp「今度吸わせてください」
『ん？うん。わかりました』
syp「あ、そうや。敬語外してくださいよ、なんか話しにくいっす」
『別にいいですけど...初対面の人に敬語を使わないのは...』
syp「名前も知って、お互い趣味みたいな煙草が一緒でしょ。もう、友達でええちゃいます？」
『友達...』
横から少し呆気にとられた声が聞こえる
もしかして迷惑やったんか？
syp「すみません、嫌っすよね、友達とか...」
『いや、嬉しい。友達なんて、居なかったから、』
syp「はは、奇遇っすね。俺も友達なんて居なかったっすよ」
普通に社会人しとったときは
友達なんか、居らへんやったしな
syp「っし、もう俺は戻りますね」
『あ、うん。』
syp「また明日...って言うのはなんかきもいっすよね、」
『...んーん、また明日ね。ショッピさん』
syp「！、はい、また明日、」
ベランダの扉を閉めてまたパソコンの前に座ってヘッドセットをつける
はー、後半の撮影めんどくさ
syp「今戻りましたー」
zm『なんか今日早いな』
syp「そうっすか？」
ちょっと恥ずかしくてAさんから逃げるように帰ってきたとか言えへんわ
syp「あれ、他の人は居ないんっすか？」
zm「あー、まだみんな煙草とか、飲み物取りに行っとる。」
syp「そうなんっすか、」
俺も飲み物取ってこよ
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